先日、やっと1年たって、10人が亡くなったトムラウシ遭難事故の現場検証が行われた。
捜査当局の判断が下されるのはまだ先のことになるだろう。 当事者のアミューズトラベルは1991年創業。以来ずっと付き合ってきた。日本百名山に50回、海外の登山で20回ぐらいはツアーで参加した。経営陣も創業時社長の牛島氏以下よく知っている。 2002年7月にも当地で全く同じ事故があった。このリーダも旧知の間柄である(彼、富永氏はJTB系のサンサン倶楽部で契約社員?として添乗員をしていた。ここのツアーも数回利用した) 多くの縦走登山の場合、どうしてもメンバーの問題、足の問題がありツアーに頼らざるを得ない。 昔は雨にぬれ疲労困憊、体力消耗が原因とされたが今は低体温症による・・・と云うそうだ。 今回、山と渓谷社より生存者へのインタビューを含めた本「トムラウシ遭難はなぜ起きたのか」が出版されたのでちょっと読んでみた。☜ まあ結論から言えば「登山は天候を最大の考慮に入れるべきでツアーのスケジュールで催行されるべきものでは無い」としか言いようはない。 幸い、小生はそんな事態には一度も会ったことは無い。やはり大雪山の縦走でパンツまで濡れたことはあるが黒嶽☞旭岳コースであり夜はホテルに駆け込んだ(同志4人での登山)。 北海道に梅雨は無いというがこの時期、毎年のように結構降る!!それも山だから豪雨だ。(当然札幌市とは全く違う!)我々はテントが担げないので一端降りて、トムラウシには新得の東大雪荘から登った。このコースは夏でも雪渓がある・・・と云うことは摂氏以下と云うだぬかるんだ登山道であった。 ツアーリーダー西原氏は初めてのコースだったと云う。死人に口なしではあるがガイドが3人もいて適切な検討・判断が下されていない。乾かない濡れた着衣のままでの出発は危険だ。下着・雨具のチェック、ヒモの締め方、すぐ取り出せる食料などの用意なども案外大事だ。 結果論で申し訳ないが、豪雨の中、黙って付いて行った参加者にも責任の一端はあろう。足場の悪さ、下着まで濡れてしまっての行軍は疲労でアッと云う間に意識朦朧・フラフラにさせ・・・結果☞低体温症に襲われたた。一人倒れ、二人逝き、あたかも地獄絵を見るような光景だったろう。 インタビューに2名の人は応じなかったという。 企業の論理が業績拡大と収益増にあり、ツアーガイドは安い日当でのアルバイト頼りだ。ちゃんとしたリスク管理を徹底するまでには至っていないのが問題であろう。 事故後社長に福岡で面談を申し入れたが(現在東京在住)多忙を理由に果たせなかった。 大好きな山で死ねば本望ダロウ!ということもあるが死んで花実が咲くものか!が・・・どの人にとっても真実だ!それぞれに御家族があろう! 償いはそれぞれの保険で処理されたのであろうか? 今年も会社は何事も無かったように盛況・継続されている。小生も引き続き年会費を支払った(超!長老会員)_;) まあご冥福をお祈りするほかない。
by nandemo29
| 2010-08-22 16:13
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