4月16日、筑豊のシンボル・福智山へ出かけた。
今年は連日の震災ニュースでひきこもりがち。小林一茶ではないが「桜の咲くのもこうるさき」・・と桜見には出かけなかった。かの東北にもいよいよ桜前線と聞き、ふと思い立った。まだ・・・深山の虎尾桜なら咲いてるかも・・・・と。 高速経由で1時間20分で到着。 10数年ぶり4回目である。筑豊も、いまはバイパスが縦横に走り今昔の感がする。上野焼の里はひっそり、まったく変わらず山懐に抱かれていた。駐車場はガラ空きである。上野峡から登る。 ☜白糸の滝 雨が少ないので糸は細い! 林道から右手へ入ると標高400mの地点に目指す虎尾桜がパッとほの白く山を染めるように咲いていた。満開はちょっと過ぎチラホラと花びらが落ちていた。 樹齢600年。しばし佇む。 大和心。そは、ほころび、咲き、散りいく!他の花には抱くことのない幽玄の心を人々の心に醸し出す。 あの有名な福島の「三春滝桜」も同じエドヒガンである。あちらはシダレ系でこちらは山桜系のエドヒガンである。こちらは標高が高いので観光客は来ない。 名の由来は花びらを虎の尾に見立た、枝の先がピンと跳ねてる、低く張り出した樹幹が虎が横たわる姿に似ているなどの説がある。 その昔、来たときは藪の中で写真も取れなかったが、日当たりが悪く、もともと陽樹なので日当たりを良くし、元気を取り戻すために切り開かれたようだ。 福岡県でもっとも古いエドヒガンと云う。 ↑ 鷹取山(631m)の城址は「兵どもの夢の跡」とは程遠く、千坪ほどの平坦な地に黄水仙が一面植えられていた。運悪く曇天、まったく視界は効かなかった。だれも登山者がいないのがせめてもの古城への回顧をめぐらすひと時となった。 九州自然歩道を東へ,上野越峠は登山者が20名ほど、ここから東へ1時間余写真を撮りながら登る。やっと福智山頂上に着く。頂上一帯はクマザサに覆われていた。気温は5度C。斯界は依然効かない。本来なら周防灘からくじゅう連峰まで見渡せるのに!久しぶりなのにちょっと残念。ゆっくりビールを飲んでいたら20名はいた登山者はアットいう間に誰もいなくなる。こりゃ大変ダ!とばかり急いで岐路に着く。ここは下山道が網の目のようにあり、視界の聞かない日は遭難の恐れがある。 山はいつ来てもいい!ヤブツバキ、アオキ、カシなどの原生林がフレトンチッド豊かな営みで迎えてくれた。帰りに惜しむように再度、虎尾桜を丹念して帰った。
by nandemo29
| 2011-04-19 13:31
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